金が無いくせにコンビニでお昼ご飯を買ってみた。
コンビニ。
それは生活の中に溶け込み、ふとした瞬間に貧乏学生の財布から金を奪っていく。敵だ。間違いなく我々の敵だ。
我々といったってコンビニで使う金すらケチる学生は私くらいのものなんだろう。
私の友達はなんのためらいもなくセブンイレブンのから揚げ棒をしょっちゅう買っている。私にしてみれば理解不能な行動だ。
そんなもんいらねえだろ。油だぞ。油の塊だぞ。
お前ダイエットはどこ行ったんだよ
話は変わるが私はとあるレストランでアルバイトをしている。
そこはまかないがついていて、バイトが昼からある時は昼ご飯を買わなくてもいい。けれども、デイナーの時だけのシフトだと、自分で昼ご飯をなんとかせねばならない。
※私は基本晩御飯を食べない。
昨日と今日とバイトが夜だけだった私は、お昼ご飯を自力でどうにかせねばならなかった。
昨日は食べなかったし、別に今日も大丈夫だろうと思ってテレビをつけてみる。
…なんかめっちゃおいしそうなお肉の特集がやっていた。
※写真はイメージです
これはなんだ、あれか?嫌がらせか?この時間帯はどうせ主婦しか見てないだろうって?
貧乏人も見てんだよバカヤロー ってか大学生はほとんど昼間テレビ見てんだよまだ夏休みなんだよ
テレビ局って昼間は主婦しかいないとか思ってるんだろうか。大学生の長休みとか、高校生や中学生のテスト期間とかは考慮に入れないんだろうか。
悔しいが肉が焼ける映像に釘付けになっていた私は心を決めた。
お昼ご飯を買いに行こう。
家から4分くらいのところに薬局とコンビニがある。
そこに行こうと決めた。
バイクを走らせ、対向車線側にある薬局へと右折しようとしたがいつもタイミングが分からず道沿いのコンビニに入ってしまう。
この失敗で何度無駄な散財をしたか。
京都はなんもない平日の昼間も通行量が多くて腹が立つ。皆車道使うな。これは私のもんだ。
コンビニでカップ麺シーフード味と焼売を購入。家でお湯を沸かすことすらめんどくさいのでコンビニでお湯を入れる。蓋の上に焼売を置いてお湯がこぼれないようにする。
それからバイクにまたがり、
ぶーーーーーーーーーーーーんと4分走って家についた。
ビニール袋を取ろうと手を伸ばす。
「ンごぉぉぉぉおおおおおおお!?」
袋と目が合った瞬間声が出た。
袋の中には、ラーメンのものと思われる黄色い汁が大量に溜まっていた。
何故だ あんなに平坦なところを選んで走ったのに
何故だ
重力なんて死んでしまえ
たっぷたぷになった袋を持って長い階段を上って鍵を空けながら思った。
もうカップ麺なんて買わない。